✔ 23年卒の大学3年生で、来年から就職活動を始める人
✔ コロナの影響などで、漠然とした不安感を抱える人
✔ 就職活動を有利に進めたい人
に、本記事の一読をお勧めします。
記事執筆者
本記事は、以下の2名が共同執筆を行っています。
23卒の就職活動の状況予想
22卒の就職活動状況(2022年7月時点)
上の記事の詳述しておりますが、2022年卒生の就職内定率は、昨年に比べて11.6%伸びて概ね例年並みに推移しています。
一方で、観光業、旅客運輸業、飲食業はコロナの再拡大で大きなインパクトを受けており、求人数は落ち込んでいるため影響が続いています。(詳細は、上記記事の”22卒は、飲食・観光・旅客運輸などで氷河期以上に厳しい状況”をお読みください。)
市場はコロナ再拡大の悲観的な見方が広がっている
2021年7月時点の日経平均株価やS&P500などの主要株価は上昇鈍化ないし下落基調にあり、マーケットはコロナ再拡大を悲観的に見ています。
では、実際に感染状況はどうなるのでしょう。以下は2021年4月時点での内閣官房シミュレーションチームが検討した内容となっています。
秋に第5波到来も!? 新型コロナ最新予測
2021年4月27日 14時10分終息のめどが見えない新型コロナウイルスの感染拡大。NHKでは、世界の研究者が発表した新型コロナ関連の全論文25万本以上を人工知能「AI」に読み込ませ、そこから洗い出した最新情報をもとに、専門家と日本の今後の感染状況を予測しました。
見えて来たのは、変異ウイルスの影響で、この秋にも第5波となる感染拡大が起こる可能性です。
(NHKスペシャル「新型コロナ全論文解読2~AIで迫る終息への道~」取材班)出典:NHK
実際には、東京都は新規感染者数が4000人(2021/7/31)を超過するに至っており、現実として上記のシミュレーション結果を超えている結果になっています。
23卒の就職活動時期は22卒並みか
コロナによって実体経済は急激に冷え込んでいるものの、就職市場の大きな冷え込みはないでしょう。
その要因は、働き手不足が影響しています。かつての氷河期時代と比較して大きく異なります。
元々、年齢構成がいびつな会社が多い上に、今後の労働人口不足が予想される中で、採用控えが難しいという企業側の課題があります。
一方で、一部業界では継続して影響が大きいでしょう。
特に、旅客運輸(ANAやJR東日本など)や観光業、飲食業では採用控えが継続すると思われます。
よって、23卒の就活生は、あらゆる業界を視野に入れて活動することが望ましいでしょう。
就職活動のスケジュールについて
日本の大企業の多くは経団連加盟ですので、多くは6月の面接解禁日をもって選考が開始します。
この場合、内々定も6月以降になります。
しかしながら、経団連非加盟企業(例えば外資家企業)や、マスコミ業界の一部は独自の選考方法を実施し、早ければ大学3年の10月から選考に入ります。
また、インターンシップもやはり大学3年に行われますので、早い学生は大学3年の6月から就職活動を開始することになります。
インターンシップについて
ずばり、したほうが良いでしょう。
以下に、それの根拠となる体験談を述べたいと思います。
企業のことをより深く知ることができる
一般的なインターンシップは、2-5日間の日程で行われます。
その中では、その企業が所属する業界の話や企業についての説明が詳細にされる時間が設けられています。また、実際に働いている社員の方にお話を伺える機会も非常に多いです。
こうした点から、インターンシップへ参加すると、3月の企業説明会解禁前に「よりその企業のことを深く知ることができる」のです。
そして最も重要なのは、「その企業で働くひとの”生の声”」を知ることができることです。
説明会解禁前に、インターネットや書籍を通じて多くの情報を仕入れることはできます。
しかし面接で必要とされるのは、「実際に働く人が思うその企業」の情報なのです。
これをしっかり知っておくことで、面接の際に面接官に自分の考えを伝える際、考えの「ズレ」を最小限に抑える事が出来ます。
結果として、内々定に非常に近づくことができるのです。
「インターンシップは採用に影響しない」は嘘
確かに、採用活動に有利に働かない企業もあります。
しかし、その実態は、多くのケースで採用活動に影響していると思います。
以下では、実際に経験した話をお伝えしたいと思います。
「某大手企業のインターンシップにて」
そのインターンシップは3年生の冬に5日間のプログラムで開催され、一人の社員がメンターとして私達の面倒をみて頂きました。
私は、アピールもありましたけども、非常に精力的に課題に取り組んだり、発表を行っていました。
インターンシップ終了した数日後の話です。
突然、私の電話がなったと思うと、電話番号をみると先の会社の電話番号じゃありませんか。
電話をとってみると、メンター役の社員から、「就職活動の状況を参考にしたいから、少し会いませんか」とのことでした。
よく意図もわからないままでしたが、とりあえず足を運んでみると、「うちの部長に会ってみない」との誘いが。
1週間後、部長に会わせて頂くと、その場で最終面談の案内がありました。
そしてその後最終面談を終えると、「詳しいことは言えないけど、6月1日にもう一回本社に来て」と言われ、実際に行くとその場で内々定を頂きました。
インターンシップに参加したことで、通常の選考ルートではないルートに載ることができ、非常にスムーズに内々定を獲得することができました。
以上の話から、インターンシップに参加する必要性を理解して頂けたと思います。
そして、これはあくまで私だけの特別な経験ではありません。
私の同期で他社のインターンシップに参加した人たちも、こうした「裏ルート」に乗っかって内々定を獲得していました。
コロナでインターンシップはオンライン開催が多い
キャリタス就活によると、コロナ禍に見舞われた2020年のインターン開始状況は以下となった。
(1)インターンシップ実施方法
・オンライン開催のみ:71.5%
・オンラインと対面の組み合わせ:5.9%
・対面のみ:22.7%(2)インターンシップのプログラム内容(緑:≧70%、黄:30%〜70%、赤:≦30%)
オンライン開催 対面開催 講義と座学 78.5% 77.4% グループワーク 77.8% 68.6% 社員との座談会 59.0% 58.9% 仕事体験 29.2% 40.8% 職場案内 10.3% 40.3% 実務 1.4% 8.9% 出典:PR TIMES を参考に情報整理
今年も多くの会社が、インターンシップのオンライン開催を予定しています。
しかし、どの会社も対面開催で行えない分、オンラインで可能な面白い企画を検討して充実化を図っていますので、きっと有益だと思います。
なので、インターンシップへの参加はぜひ検討してみてください。
大学3年終了時点で習得したいスキル4選
就職活動は人によって多くの内定を取れる人もいれば、なかなか内定が取れない人もいます。
それは就活のスタートラインの時点でも差がついているものなのでしょうか?
就活開始の大学3年生までに身につけておきたいスキルについてご紹介していきましょう。
社会人との対人スキル
就職活動では面接官や人事担当者など多くの社会人と接することになりますね。
学生時代は同じ学生同士で過ごすことが多く、社会人と接する機会は少ないのではないでしょうか?
その結果、面接官や人事担当者と接するときに必要以上に緊張してしまい、普段の自分の良さをなかなか出せなくなってしまいます。
社会人と接する機会が増えると、緊張感を持った対応が自然に身につき、面接の時なども堂々と構えていることができるようになります。
就活生ネットワーク構築スキル
Webで同じ会社を受けた人の口コミや、自分と同じような状況の人の就活体験などを知ることもできます。
しかし、Webから有益な情報を取りこぼしなく入手することは困難でしょう。
特に自分が知らない業界や会社などの情報は、なかなかリーチできません!
やはり就活生同士の生の声はとても役に立ちます。
就活が始まったらお互いに情報交換をできるような友人や多くの知り合いを学内外にたくさん作っておきましょう。
何気ない他の学生の体験談や情報が自分の就活の思わぬターニングポイントになる場合もあります。
普段から多くの人脈を作っておくと就活にも役に立つということを覚えておきましょう。
プレゼンテーションスキル
就活ではエントリーシートを書いたり、面接をしたり、ディスカッションをしたり、とにかく自分自身や自分の考えを表現する機会がたくさん出てきます。
就職活動ほど、自分自身のことをプレゼンする機会は、なかなか無いでしょう。
それだけに、プレゼン能力が高い学生は面接で圧倒的に有利です。
弁論大会に出たり、学校のゼミでの発表を頑張ったり、人前で何かを発表する機会にぜひ触れてみて下さい。
プレゼンテーションスキルをアップするような講座などがあればそれに参加してみるというのもよいですね。
就活開始が始まるとインターンシップを受け入れる会社が増え、中にはプレゼン能力を鍛えるようなプログラムのインターンシップもあります。
就活開始前のできるだけ早い段階で、人前での発表の機会があるようなインターンシップに参加してみるというのも有効的な方法です。
TOEICの点数が、履歴書に書いてもよい点数にはしておきたい
TOEICの点数が良いことが、大手企業から内定を得るのに有利だとは思いません。
しかしながら、グローバル化が進む中で、英語への対応は各社重要視しています。
そのため、英語学習のポテンシャルをアピールする上でも、TOEICのハイスコアがESや履歴書に書ければベストです。
一方で、600点未満の方は、英語を全く勉強していなかったという逆アピールになるので、ESや履歴書には書かないほうが良いかもしれません。
650点程度であれば、数ヶ月の学習で取れるようになるので、次項で紹介するTOEICテスト対策 をできる限りやったほうがいいと思います。
オススメは「スタディサプリEnglish」のTOEICテスト対策
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就職活動を行ってみて
真佐子さんのケース
私が工夫したこと、大変だったこと
就活をする際に工夫したこと
私は地方の国立大の経済学部経営学科の卒業で総合職を目指していた女性ですが、私の就職活動で特に大切にしたことは気になる会社はすべて受験するということです。
実際にどんな会社なのか、どんな仕事内容なのかは実際にセミナーなどに足を運んでみないと実感できない部分がたくさんあります。
私は会社のセミナーに参加するたびに自分でその会社に点数をつけました。
そうして家に帰ってから高得点の会社はなぜ、高得点なのか、どんなところに自分は魅力を感じたのかを分析するようにしました。
その結果、「自分はどんな会社でどんな仕事をしたいのか」といったことが明確になったと思います。
すぐに結果が出なくとも自分の希望を貫いた
私は文系だったので事務系の職種に応募したのですが事務系はとにかく募集人数が少なかったのでなかなか内定を取れませんでした。
それでも自分の希望を貫けば必ず内定を取れると自分を信じて就職活動を続け、50社以上は受験をしました。
営業系やSE系方の募集人数が多く、そちらを希望すれば内定が取れるかもしれないと考えたこともありましたが、自分が希望していない職種を受けても仕方がないと思いました。
その結果、時間はかかりましたが4年生の6月には自分の希望通りの事務系総合職の仕事に採用され当初の希望通りの人事の仕事に就くことができました。
就活を進めていくことで覚えておいてほしいこと
大切なのは自分をあきらめないことと、自分の希望を貫くことです。
就活の目的は多くの会社の内定を取ることではなく、自分が働きたいただ一つの会社の内定を獲得することではないでしょうか?
せっかく内定を取ってもすぐに辞めたくなってしまうような会社であれば意味はありませんね。
自分が長く働き続けられるような「自分に合ったただ一つの会社」に巡り合うことをモットーに就活を続けて行ってください。
水嶋さんのケース
私が工夫したこと、大変だったこと
就職活動において最も大変だったことはエントリーシートが通らないことでした。
私は9月頃から就職活動を始め、その頃にたくさんの企業にインターンシップのエントリーシートを提出しました。
しかし、これが全く通りませんでした。原因は、エントリーシートの書き方が致命的に悪かったことでした。
エントリーシートが通らない事実に目を背けきれなくなり、ある先輩にエントリーシートを見てもらいました。
そこで言われたことが、「自分の言いたいことばっかり書きすぎている。もっと相手の知りたい情報を入れないと」という言葉でした。
確かに、私のESは「こういうことを頑張った」という事実の羅列に終始していました。
その言葉を機に、真剣にESに取り組みました。エピソードの見直しを含めて何度も書き直し、その先輩、そして友達や親にもESを見てもらい色々な意見を貰いました。
書き直し、訂正を30回以上は繰り返したと思います。しかし、そのおかげで、冬のインターンシップのエントリーの際には、ほとんどESで落ちることはありませんでした。
そして、長い時間をかけた分、自然とESをしっかり自分で掘り下げることができていたため、面接官の質問に対しても自信をもって回答することができたように思います。
10-11月にしっかりESを固めることができたおかげで、3月以降のESもスムーズに書くことができ、ESの段階で選考から落ちたのは、1-2社程度でした。
こうした経験から、2つのアドバイスをできると思います。
エントリーシートは時間のあるうちにしっかり固めておく
3月以降、ゆっくり机に向かってESに向き合う時間はほとんどありません。
1-2月の時間のある時にこそ、ESをしっかり熟考すべきです。
そうすることで、「期限に間に合わずESを提出できなかった」なんてことも減るはずです。
エントリーシートを他の人に見てもらう
ESを自分で読み返しても、先入観があるため、適切な訂正をするのは非常に難しいです。
また、ESを読むのはあったこともない企業の人です。
自分のことを全く知らない人に、自分のことを伝える作業なのです。
したがって、色々な人に自分のESを読んでもらい、そのうえでどんな印象を持ったか、意見を貰うことは非常に重要です。
最初は恥ずかしいかもしれませんが、慣れればへっちゃらです。
色々な人からどんどん意見を貰いましょう。
最後に、「ESが通らなければ選考には進めない」ということをしっかり覚えておきましょう。
また、ESをしっかり固められていれば、面接官の質問にもしっかり答えられるはずです。
ESをおろそかにせずしっかり取り組むことを、経験者としてお勧めします。