採用担当が教える、内定が出る自己PRの作り方を紹介

本記事では、

・自己PR文の書き方
・長所やエピソードの設定方法

について、記載しています。

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自己PRに述べる「長所」の設定方法

自己PRに用いる長所

自己PR文を考えていく際、どのような切り口で考えると良いか、最初は悩ましいでしょう。

本項目では、どのように自己PRを考えていくのか、ヒントをお教えします。

① 前提として、「経験談」に基づくテーマを選ぶ

あなたが学生の場合は、勉強、部活動やサークル活動、アルバイトなどから選ぶと良いでしょう。

社会人であれば、業務を選びましょう。

 

ただ、漫然と「経験談」を選ぶのではいけません。

なにか「課題」や「壁」にぶつかって、それを乗り越えた経験談がのぞましいです。

就活や転職における「経験談」や「エピソード」というのは、課題に対して取り組んだ実話を指すのだと思ってください。

 

② どの会社にも求められる能力で自己PRをつくる

たとえば、「考える力」「人を巻き込む力」などは、どの会社でも求められる能力(コンピテンシーとも言う)です。

こういう汎用的なスキルは、どの会社でも持ち込めることから、「ポータブルスキル」といいます。

以下は、ポータブルスキルの代表例です。

ポータブルスキル

・シンキング・・・「考え抜く力」
  例:課題発見力、計画力、想像力、仮説力、分析力

・チームワーク
・・・「協調する力」
  例:発信力、傾聴力、柔軟性、状況把握力、規律、ストレスコントロール

・アクション
・・・「前に踏み出す力」
  例:主体性、巻き込む力、実行力

①で考えたエピソードのうち、上記のポータブルスキルに特にあてはまるものを選んで、自己PRのリード文に入れます。

 

例文(1)ピンポイントなPR文の書き出し

私の強みは、「計画力」です。私は学生時代、サークルイベントで幹事担当となり〜〜〜。

→ポータブルスキルの中の「計画力」に焦点をあてたリード文です。ピンポイントにスキルをPRするので、面接官に印象に残しやすいメリットがあります。

例文(2)抽象的なPR文の書き出し

私の強みは、「協調する力」です。私はアルバイトで厨房責任者を任せられており〜〜〜〜

→リーダーで活躍した場合、色々な能力が要求されますので、1レイヤー上げてスキルをPRすることもできます。1レイヤーあげているので抽象的なPR表現となるため、続くエピソード文はより強いインパクトがあるものが求められます。

例文(3)謙虚な言い回し

私は、大学のゼミ活動を通じて「仮説を持って課題発見に取り組む姿勢」を心がけています。私は◯◯の研究に携わり〜〜〜。

→【私は「」に日々心がけています】、という構文をリード文に使うことで、「私の強みは〜です」よりもやや謙虚さが出せます。
実は、多くの就活生や転職活動性は、【私の強みは〜です】と言い切ることにやや気後れしがちです。
であれば、こちらの構文をリード文として用いるのも手です。(私はこちらのリード文を使っていました)

③ 特定の会社に通用する能力で自己PRをつくる

たとえば、「技術力」「人脈力」など、特定の会社や業界において渇望するような能力です。

これらの能力は特定の会社でのみ発揮されるものであるため、「アンポータブルスキル」といいます。

主には、中途採用を検討する社会人がPR設定する際に用いられやすいです。

アンポータブルスキル

・テクニカル・・・「技術」例:JavaScript、機械学習、深層学習、自動運転プログラミング
・コネクション・・・「人脈」例:特定企業顧客との関係、社長との関係、芸能人との関係
・ライセンス・・・「資格」例:士業、医師、教員など、資格をベースにした特定業務経験

このうち、「テクニカル」と「コネクション」に関しては、②と③の組み合わせ、またはリード文のあとに実績を証明するエピソードを付加するとよいでしょう。

 

例文(1)

私は、「傾聴力」を発揮し、テレビ業界の多くの顧客と関係を築いてまいりました。おかげさまで前期は広告案件が120%を達成し、〜〜〜。

→ポータブルスキルである「傾聴力」を強みとしていること、テレビ業界に多くの知り合いがいて営業成績も良いことがわかります。
応募した会社がテレビ業界に注力する企業である場合、面接官も非常に関心が湧くエピソードとなるでしょう。

なお、最後の「ライセンス」については、そもそも希少人材であることも多いので、そこまで詳しいエピソードが求められないことも多いです。

どちらかというと転職理由のほうがよく聞かれるでしょう。

 

自分の強みがわからない場合は適性検査をやってみる

とりぞー
とりぞー
なかなか自分自身を客観的に知ろうとするのは難しいですよね。

こんな場合は、就活サイトあるいは転職サイトを利用するのが良いでしょう。

就活サイトや転職サイトには、SPIの適性検査のようなテストがあります。

解くのに時間がかかりますが、その分自分自身の強みがわかり、どのような職種に向き不向きがあるか、おぼろげにわかります。

学生向け、社会人向けにそれぞれ代表的なサービスをご紹介します。

キミスカ

キミスカは、学生がプロフィールや選考状況を開示することで、企業からタイムリーに連絡が来るサービスです。

また、サイト内で提供する適性検査は業界最高レベル。つかわないと損、です。

 

リクナビNext

グッドポイント診断

中途採用向けですが、転職検討者は皆、リクナビNextの適性検査を受けてみることをオススメします。

SPIはリクルート社がサービスを提供していますが、適性検査も含まれます。

そのため、リクナビNextが提供するグッドポイント診断はまさにSPIそのもの!

とりぞー
とりぞー
実は、面接官の手元には適性検査結果があるので、それに基づいて質問を出すことがあります。

 

グッドポイント診断を受けることで、面接官に自分がどのような人物と推定されているかがわかるので、受けてみることをオススメします。

 

学生あるいは前職の経験を書き出してみる

積み上がった経験

書き出すとなるとやや自己分析に近いアプローチですが、あくまで自己PRやガクチカを書く目的であることに留意してください。

得られたスキルが何か?

先程述べた、②ポータブルスキル、および③アンポータブルスキル、について考えましょう。

学生であれば主に②を、社会人であれば主に③を、となります。

(なお、社会人でも未経験職種、第二新卒等の場合は②がメインとなるかもしれません)

たとえば、学年ごと、あるいは、プロジェクト毎にどんなスキルが得られたのか、軽く考えて書き出してみてください。

 

ここで、使うといいのが「マインドマップ」です。

以下は本記事を記載する事前に、内容構成を検討する上で作成したものです。

マインドマップの例

あなたが、Windows PCユーザならば、Xmindをオススメします。

もし、MacあるいはiPhoneユーザならば、MindNodeがよろしいかと思います。

ツールを使いこなすことも、就職活動の生産性向上につながります。

 

克服した課題を設定せよ

自己PR文のリード文のあとにエピソードを入れますが、このエピソードは以下の要領で作成します。

話の流れ

強みに関するリード文
 ↓↓
課題提起
 ↓↓
原因と対策
 ↓↓
結果
 ↓↓
(強みに関する自分の考え)

以下に課題提起までの例文を掲載します。

例文(課題設定の例)

 私の強みは◯◯です。私はファミリーレストランでアルバイトをしていますが、厨房グループのリーダを任された際、新しく入ったアルバイトが3ヶ月程度でやめてしまう問題が継続していました。採用してはすぐ人がやめてしまうため、人員不足が解消されず、食事提供時間の悪化が懸念していました。

上の例文では、すぐ人がやめてしまうことで食事提供速度が低下することを課題として設定しています。

このように課題がしっかり設定できれば、あとは◯◯というスキルを生かした対策と結果を書くだけなので、エピソード文はスラスラと記載ができると思います。

 

解決に向けた対策と結果を記載する

課題設定により、あとはスムーズに記載ができると思います。

残る部分は、(原因と対策)>>(結果)>>(強みに関する自分の考え)です。

記載に際して、以下の点を留意してください。

 


・論理立てて記述すること

・強みに関する自分の考えはあってもなくてもよい


先の例文の続きを記載してみましょう。

例文(対策と結果)

 私は、新人が定着できない原因が▲▲であると考え、勤務を始めた従業員と1週間おきに1on1を行いました。この取組により、原因が▲▲の■■であることがわかり、厨房グループで☆☆の取り組みをはじめました。この対策が功を奏し、人員の定着に繋がり、昨年のテリトリー内店舗において食事提供時間No.1の栄誉を勝ち取ることができました。(私はこの体験により、◯◯の重要性に気づき、この能力を更に磨きをかけていきたいと考えています。)

重要なのは、矛盾がなく、論理が破綻していないことです。

もし、ここで論理が破綻したことを書いてしまうと、結果はまぐれである用に感じられ、自己PRした「強み(〇〇)」への信ぴょう性も失われます。

スムーズに記載できる部分ではありますが、論理破綻がないか、親や友人などの第三者に添削してもらうことをオススメします。

 

むすび

自己PR文ではどのようなことを書くとよいか、ご理解いただけましたでしょうか。

 

自己PRは、これまでの経験の中で習得したスキルや、独自の強みを紹介するところです。

しっかりと自分の強みを面接官にご理解いただくためにも、具体的なエピソードを交えてお話しましょう。

エピソードがしっかりしていたら、紹介したスキルや強みの信ぴょう性も高く感じられます。

 

また、ツールを使ったり、周囲の友人や先生、あるいは親などに添削してもらうことで、より客観的な自己PR文が完成するでしょう。

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