


外資転職の選考前なら外資系に強いエージェントを利用するべき
私は一度、バックグラウンドチェックで非常に痛い目にあいました。
詳しくは別機会にお伝えしたいと思いますが、一言でいうとバックグラウンドチェックの存在を知らずに選考を進め、危うく無職になる寸前までになった痛い経験をしました。
詳しくは、以下の記事をよかったら参考にしてください。
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もし読者が、まだ転職選考前であれば、絶対にバックグラウンドチェックの有無を絶対に確認すべきです。
それだけではなく、外資系の業界によっては非常に”クセの強い”選考手法をとります。対策には事前に情報を入手することが必須。
そこで、外資系の転職に詳しいエージェントを利用することをおすすめします。
筆者が実際に利用した経験から、オススメするエージェントは3つです。
- 外資系に強い転職エージェント
- ・
JAC Recruitment
→筆者の所感として、在籍のキャリアコンサルタントが最もハイレベル。各担当者が、求人企業のことをよく調べている印象が強い。取り扱い求人はハイレベル求人に限られるため、全てのひとが利用できるわけではないが、最も安定したサービスで、転職者も安心できる。
・アクシスコンサルティング
→選考のクセが強いことで有名な「コンサル業界」特化型のエージェントサービス。平均サポート期間が3年ということで中長期のキャリア相談ができることが特徴。アクシスしか持っていないような求人も多く、あらゆるキャリアパスを検討する上でも最適。
・ロバート・ウォルターズ
→バイリンガル特化型の転職エージェントサービスで、キャリアコンサルタントも外国人が多い。それゆえに、外資系の転職は非常に詳しく、外国人ゆえの交渉事が強い。やはり外資系ハイレベル求人がメインであることや、英語ができないと利用が難しいが、外資系転職では心強い。
外資系に不慣れなエージェントを使うと、バックグラウンドチェックの有無も知らせてくれないばかりか、退職届のタイミングなど、全く参考になるアドバイスをいただけません。
私は、現職に転職活動がバレたばかりか、内定辞退に陥ってしまったので、私のような痛い目には読者の皆さんは遭わないようにしてもらえたらな、と思います。
バックグラウンドチェックの重要性が増してきている
外資系はもとより、日系企業でもバックグラウンドチェック(もしくはリファレンスチェック)を実施する企業が増えつつあります。
企業のコンプライアンスへの取り組み、あるいは、従業員の安全確保が年々高まっており、日本国内でも反社会勢力や経歴詐称に対する取り締まりが強化されています。
政治やオリンピックでも「ちゃんと身辺調査したのか?」の声
2021年夏に開催されたオリンピック関連ニュースでも「なぜ事前調査をしなかったの?」という街の声が聞こえました。
政治でも、組閣時にきちんと身辺調査がなされておらず、スキャンダルが多発しているのです。
このように、何かに任命したり採用することは、大きなリスクを伴っているという事例が後を絶ちません。
採用には、常にリスクを伴っている

面接では、慎重に候補者を選びます。
しかしながら、たった数度の面接で、その人を全て見通すことは非常に難しいです。
特に、会社にとって大きな脅威になるのが、「反社会勢力との結託」であったり「犯罪行為」です。
コンプライアンス遵守が強く求められる今日において、これらの悪影響は会社の存続をも脅かすリスクになります。
欧米ではバックグラウンドチェックが当たり前
海外では、会社への悪影響リスクのみならず、社内の安全確保も大きな命題になります。
特にアメリカ社会では、危険思想家に対する脅威にさらされてきました。
多民族国家である欧米各国では、異なる価値観や思想を受け入れる寛容性を保ちながらも、会社、社員の安全性を確保する目的で、「バックグラウンドチェック」という項目が採用フローに組み込まれています。
今後は日本企業でも採用が進むと予測される
最近では、社員の反社会勢力との結託、あるいは、東京五輪の任命責任等により、企業イメージあるいはイベントに大きな毀損につながる問題が多発しています。
特に、インターネットやSNSの影響は非常に大きくなってきています。
ひとたび”炎上”してしまうと、長年積み重ねてきた企業ブランドを大きく損ねてしまうものです。
おそらく、これから、日本でもより一層、バックグラウンドチェックの重要性が増してくると思います。
逆に言うと、ネットで調べれば、候補者のいろいろな情報がスクリーニング可能になってきます。
その候補者の人となりも含め、ある程度精度のよく確認することができるようになっています。
そのため、バックグラウンドチェックによって、大きな確率でリスク削減が期待できるようになってきています。
バックグラウンドチェックって何?
面接ではわからない情報を徹底調査
調査会社が実施することが多い
バックグラウンドチェックは、多くの場合、調査会社が代行することが多いです。
これらの会社は、バックグラウンドチェックのプロですので、より精度よく、候補者を調べることが出来ます。
え、そこまでわかるの?というところまで調べ上げられたので、少々驚いた記憶があります。
面接で「虚偽」のPRでもしたら、多くの場合バレる可能性が高いでしょう。
外資系企業でよく利用される会社が、First Advantage社(略称・FADV)でしょう。
多くの場合、最終面接前に実施されますが、内定後に実施されることもあるようです。
バックグラウンドチェックを行う際は、候補者の承諾書が必要
当たり前なのですが、日本では、個人情報は個人情報保護法により厳密に保護されています。
そのため、むやみやたらに個人情報を確認する行為は禁じられていますし、同意なきチェックは違法です。
よってバックグラウンドチェックは、調査前に承諾書が必要となります。
これに署名(電子署名)することで、実施されます。
同意しなければどうなるか?
端的にいうと、選考不利になる可能性が大きいでしょう。
同意しないということは、何か隠し事があるのではないかと考えられる事になり、採用リスクを負うことになるからです。
ただし、完全に不利になるかというと、理由がある場合は免除となるケースを聞いたことがあります。

後ほど説明しますが、リファレンスチェックという方式が取られる場合、現職に連絡が入るため、基本的に転職先がバレる可能性が高いです。
この場合は、諸々の影響が大きいため、場合によっては免除となるケースがあるようです。
バックグラウンドチェックに要する日数は?

前述のFirst Advantage社であれば、まずは電子署名と、経歴情報を登録してきます。
また、個人情報(例えば、免許書ナンバー、マイナンバー等)、卒業証明書、成績証明書の添付を行います。
スムーズにいけば3日程度、書類不備や追加書類提出の有無によって長くなる可能性もありますが、おおむね10日程度です。
チェックされる内容とは?
学歴に虚偽がないか
まず、確認されるものは学歴です。
卒業や在籍確認のみならず、入学年月日および<卒業年月日の正確性も確認します。
学歴の確認方法としては、卒業証明書、成績証明書の他、学校への直接の問い合わせ(電話あるいはメールでの在籍確認)です。
私の経験ですが、バックグラウンドチェックへの署名+マイナンバー or パスポートの提示で、国立大学は情報を開示することができるようでした。
転職前の前職での勤務状況(リファレンスチェック)

次に、前職(勤務しながら転職活動中の人は現職)の勤務状況確認のため、前職(現職)に連絡が入ります。
連絡先は、その企業によって指定が変わりますが、たとえば以下パターンです。
- 会社の代表電話への連絡による在籍確認
- 人事責任者への在籍確認アンケートの送付
- 複数名の連絡先を、候補者が提示する(リファレンス先を提出)
- 直属の上司の連絡先を提示する


この関門は何より、同僚や上司との良好な関係性が重要となります。
社内で2〜3名は、このようなお願いができるような人を作っておきましょう。
ここで確認される項目の例は以下です。
- 在籍期間が履歴書・職務経歴書とあっているか
- 退職理由はなにか
- 面接や職務経歴書の内容が正確であるかの確認(職務内容、賞歴など)
- 勤務態度の確認

少々の装飾であればまだしも、職務や賞歴の偽りや、盛った「自己PR」は間違いなくバレます。
私は直属の上司のリファレンスを経験したことがありますが、良好な関係でしたが、退職するわけですし、かなり緊張しました。
何年前まで遡るかは転職先企業次第
以前に職歴が複数ある場合、転職先企業によっては、前々職(勤務しながら転職活動をしている人は前職)まで確認を取る場合があるようです。
しかしながら、退職してから時間も経過していることも多いので、具体的なリファレンスを要求してくる会社は少ないと思います。
同時に、在籍中でない以前の会社は、個人情報保護を理由に回答を避けると思います。
前科や反社会行為の調査
先述の経歴詐称と並び、重要な調査になるのが前科・反社会行為の有無確認です。
こちらは、官報やインターネットによる調査が行われるようです。
前科の有無については、官報でわかることになります。
また、インターネットチェックもかなり細かく確認されますので、どのような受賞歴があるか、SNSやYouTubeなどの投稿確認、あるいは大学時代のサークル活動まで確認されたりします。
転職エージェントの活用は必須です
バックグラウンドチェックは突然通告される

多くの場合、求人票(Job Description)にはバックグラウンドチェック有無の詳細情報が記載されていません。
無防備に面接をこなしていると、そのときは突然やってきます。
そのため、この会社はバックグラウンドチェックがあるかどうか、確認しておく必要があるでしょう。
バックグラウンドチェック前に退職願を提出
バックグラウンドチェックの実施対象者は、ほぼ内定に近い候補者となります。
費用もかかりますし、現職へチェックが入ることになりますので、事前に退職の意志を示す必要があります。
しかしながら内定を確約されているわけではないため、先に退職意思を示すことに抵抗感を覚えると思います。
条件通知書などの取り交わし、あるいは、内定前提であるという確約を得るよう、エージェントや採用担当者に相談してみると良いかと思います。
転職エージェントを活用しましょう
冒頭でもお伝えしたとおり、選考フローの詳細や内容については、転職エージェントが詳しく知っている事が多いので、できる限りエージェントを活用しましょう。
転職エージェントはこれまでも多くの中途採用者を企業に紹介し、候補者をサポートしています。
そのため、選考の詳細や進め方を熟知しており、バックグラウンドチェックの有無も把握しています。
また、バックグラウンドチェックの際に、前職(勤務しながら転職活動中の方は現職)へのリファレンス依頼や退職願いのタイミングなど、アドバイスしてくれるはずです。
これが1人だと、情報が不足するため、困難になるでしょう。
転職エージェントのサービスを利用し、情報を得ながら選考を進めたほうが明らかに有利です。
- 外資系に強い転職エージェント
- ・
JAC Recruitment
→筆者の所感として、在籍のキャリアコンサルタントが最もハイレベル。各担当者が、求人企業のことをよく調べている印象が強い。取り扱い求人はハイレベル求人に限られるため、全てのひとが利用できるわけではないが、最も安定したサービスで、転職者も安心できる。
・アクシスコンサルティング
→選考のクセが強いことで有名な「コンサル業界」特化型のエージェントサービス。平均サポート期間が3年ということで中長期のキャリア相談ができることが特徴。アクシスしか持っていないような求人も多く、あらゆるキャリアパスを検討する上でも最適。
・ロバート・ウォルターズ
→バイリンガル特化型の転職エージェントサービスで、キャリアコンサルタントも外国人が多い。それゆえに、外資系の転職は非常に詳しく、外国人ゆえの交渉事が強い。やはり外資系ハイレベル求人がメインであることや、英語ができないと利用が難しいが、外資系転職では心強い。
また、冒頭でお伝えしたとおりですが、外資系に不慣れなエージェントを利用することは、全く推奨しません。
コンサルやGAFAなど、外資系でもハイレベルと言われる企業群は、バックグラウンドチェックの有無だけでなく、選考内容自体に大きなクセがあります。
クセのある選考は、しっかり対策しないと対応が難しいです。外資系転職の経験が浅いキャリアコンサルタントですと、選考が始まった後では有効な助言が受けられず、ほとんど無力な状態です。(何のためにキャリアコンサルタントが間に入っているのか、よくわからなくなります。)
そのため、私は外資系転職については、経験豊富な転職エージェントが必要と考えていますし、しっかり伴走してくれるキャリアコンサルタントがいるかどうかが、転職成功の秘訣だと考えています。
まとめ


