記事のポイント
想定読者:
初めて外資系企業の転職を考えている人
外資系企業の内定をもらっている人
記事のトピックス:
■ 入社直後から始まるサバイバル
■ 高学歴ばかりが集まる頭脳集団
■ 同僚と先輩をしっかり味方につけよ
■ 転職前の情報収集が命運の鍵!
■ 環境に馴染めれば外資系は天国だ!
本記事は、アップ・オア・アウトの嵐が吹き荒れる外資系企業で「最速昇進」を果たし、エース社員となった筆者・とりぞーが、初めて外資系企業に転職した際に味わった地獄と乗り越え方を生々しくお伝えします!
はじめに
最初から結論のお話をします。
まず、必ず転職前に志望企業に関する情報収集を行いましょう。
外資系といえど、ホワイト企業もブラック企業もあります。評判の悪い企業には入らないようにしましょう。
後述しますが、情報収集は口コミサイトと転職エージェントを活用します。
次に、もしあなたが日系企業から外資系に転職する場合、おそらく高い確率で、最初の半年から1年は地獄かもしれません。
日系企業にはないカルチャー、労働観、雇用の安定性、成績評価方法・・・私はそれまで某日系自動車メーカーに勤務していましたが、全くもって180°異なる環境に身を置いたため、入社直後はもがいた時期がありました。
それでも、私は外資系に挑戦できるならしたほうが良いと思います。
成長速度も早い、自分の人材価値も上がる、年収も大幅に上がる・・・このように、メリットが多いと思います。
私は外資系企業への転職は、機会があるならトライしたほうが良いと思っています。
どのような会社を目指すべきか、入社前にしっかりとリサーチしてください。
ブラック企業に入らなければ、1年後には地獄から天国に変わる瞬間が来ます。
初の外資系転職が成功するためにも、一読いただければと思います。
事実を余すことなく伝えるため生々しさもありますが、ご一読下さい。
なぜ外資系に転職をしたのか
そもそも、なぜ私が外資系に転職したのか。
前職〜転職を考え始めた経緯
私の前職ですが、工学系の修士課程を修了し、新卒で某自動車メーカーに就職。
著名な創業者へのあこがれや、スピリットに憧れて入社しました。
1年間くらい工場実習を経て、R&D部門に移り、研究開発職に就いていました。
ただ、入社して感じていたのが、「絶望的に給料が低い!(と感じた)」。
日本のトップ会社ですので、決して給料が低いわけではありません。
入社5年目で600万円はもらっていましたので。
ただ私は、実家への仕送りや奨学金の返済があったので、全く懐が豊かになりません。
そうしているうちに、
年功序列じゃない会社のほうが良いな!
と思うようになり、社内の配置転換のタイミングで転職をすることにしました。
米系のコンサルティング会社へ転職
外資系が良いな〜なんて思っていたところで、とある転職エージェントから紹介いただきました。
当時はコンサル業界のことは何も知らず、ただただ給料が高いことに気持ちが惹かれ、面接に挑むことに。
ケース問題は想像していましたが、なぜか数学の微積分の問題を出されて驚きました(笑)
あと、本部長レベルと外国人社長がセットで面接へ(日本語で)
そして、給料は700万円スタート!(思ったより低かったけど、初年はまぁそんなもん。昇給率がエグい!)
なんというか、あれよあれよと、内定、入社という流れに・・・。
うまくいく選考は速度も早いもんですね。
そうなりかけた瞬間。リファレンスチェックという難関にぶち当たりました。
入社前の難関:リファレンスチェック
最終面接前まで「転職とか全然余裕じゃん!」とか思ってましたが、有頂天でした。
目が覚めました。
最終面接前に直属上司を含む2名のリファレンスチェックが実施されました。
つまり、この時点では内定が出ていないというのがクセモノです。
内定も出ていないのに、退職の連絡をしないといけない・・・非常に悩みましたね。
外資系の転職前にしっかり情報収集するべき!
初めて外資系を受けられる方は、突然リファレンスチェックを告げられても困惑するでしょう。
こういった対策のためにも、外資転職に慣れたエージェントサービスを使うことを推奨します。
なお、リファレンスチェック(もしくは、バックグラウンドチェック)がどのようなものか、以下の記事にまとめていますので参考にしてください。
参考記事:バックグラウンドチェックで落ちる?外資系最後の関門について解説します。
[blogcard url=]ポイント 外資系転職でよく実施される、最後の関門、「バックグラウンドチェック」について解説します。 [word_balloon id="unset" src="https://bbtokyo.net/w[…]
私の場合は、採用条件通知書というほぼ内定確約の書類をいただけることになったので、それをもとにリファレンスチェックをクリアしました。
なにはともあれ、内定!っと一安心。
でも、本当の地獄はここからでした。
地獄の日々の始まり
入社研修〜OJTの成績評価が最下位!
私が入社したのが夏頃。
主に外国の大学を卒業した新卒数名と、インターン生(要は大学生)に混じり、数名でトレーニングに入ります。
私には社会経験もあるし、絶対負けないだろうと思っていたのですが・・・。
ボロ負け。
いや。もうほんとプライドが引き裂かれまくります(笑)
思考テストやロールプレイング。
そして、見事に、ダントツの、最下位!!
そして、まさかのインターン生にも負けました。
お前さぁ、社会人経験あるのに何やってんの?
と、年下の上司に言われる始末。
OJTに入っても、顧客に電話する際に、私だけスプリッター(ヘッドセットの音声を2つに分割するやつ)でモニタリング。
外資系レベル高けぇ〜。外資まじ地獄だわ・・・。
最初の三ヶ月は、完全に周囲からの信用を失っていました。
試用期間というサバイバルゲーム
企業の多くは、試用期間を設けているところが多いかと思います。
私が転職前に働いていた日系企業にも試用期間はありました。
ただし、多くの日系大手企業には「組合」が存在するため従業員の身分は守られています。
試用期間は形式上に存在する、という場合も多いかもしれません。
だがしかし!
外資系は、むちゃくちゃ落としてきます・・・。
上司から、「うちは入社半年でクビになる確率は高くない」と言われましたが、それでも20%とのこと。
いや、高いっしょ!
まずは、試用期間の終了までの半年間。
生き残りをかけた、サバイバルゲームに突入しました。
英語が飛び交う環境
英語が必須で必要かどうかは、外資系と言えども会社によります。
私の会社では応募条件としては「ネイティブレベルの日本語+英語読み書き」だったので、英会話力は必須ではありませんでした。
しかしながら、入社してみると、社員の多くは英語力が尋常じゃないくらい高いです。
多くの社員が海外大学の学位を持っていました。
募集職種で英語がMustでない場合も、入社後は実質的に英語を多用と考えるほうが賢明です。
だいたい、社内のナレッジベースや書類はすべて英語。
超長文の英語を読み解く必要もあるので、同僚の英語力の高さと理解スピードについていけないことも多々ありました。
昇進に英語力は求められないものの、結局、米国本社向けの報告会議などは全て英語なので、逃げ切ることは不可能でした。
入社6ヶ月、最初のサバイバルを生き残る
入社後トレーニングが明け、実際の業務へアサインされたのが3ヶ月目ごろ。
何をするにも、同期(新卒含む)と比べて覚えが遅く、常にあたふたしている。
そんな自分を一度見直そうと、始業前と始業後は必ず会社の前にある上島珈琲店にこもって対策方法をねっていました。
私は以下のような「ピンチを乗り来るリスト」を作って、残りの4ヶ月を乗り切ることにしました。
✔ 差ではなく違いを活かす
✔ 中途プライドを捨て良い部分は真似る
✔ 無駄を排除。ルーチンワークは自動化
✔ 孤立しない。親しい先輩や同僚を作れ
(1) 差ではなく違いを活かす
これは、本田宗一郎のことばでもあります。
今回のサバイバル相手は、主に新卒。
であれば、私の違いは、社会人経験があこと。
顧客の悩みや、担当する製造業の現場については、私が一番くわしいはずです。
自動車業界、クルマの技術開発の現場は、社内でも詳しい部類。助言を求められた場合は積極的に知見共有をしました。
(2) 中途プライドを捨て、新卒や先輩の良い部分をどんどん真似る
入社後の自分を振り返ると、心のどこかで「前職経験のプライド」に囚われていることに気付きました。
この状態が自身の成長を阻害し、新しいことの吸収が進まないのです。
入社後に波に乗れない中途社員は、前職のプライドを引きずっていることが多いです。
ひとことで言えば、「素直さ」が足りない。「謙虚さ」が必要。
そういうことで、同期や先輩社員の仕事の進め方を素直に真似をすることをはじめました。
(3) 無駄をなくす。クラウド利用とルーチンワークの自動化
たとえば、スケジュールやTo Doリストは全てクラウドで徹底管理。
これは、新卒入社の方々のマネ。
当時、One NoteやSharepointはリリース直後だったこともあり、それまで使ったことがなかったため、先輩や同僚が行っている効率の良い仕事スキルは”徹底的に盗む”ことにしました。
またこれも新卒社員の真似事ですが、To Doリスト管理に「Remember the Milk」を使って、To Doをポップアップさせて時間も管理!
Power PointはSharepointへ、OneNoteなどはOne Driveで共有。
プロジェクト管理もSharePointを使いこなす!書類はそこに共有!
あとは、ルーチンワークや複雑な計算などは、VBAやPythonなどをつかって自動化を徹底しました。
作った自動計算シートや実行ファイルを課内にばら撒くと、同僚や上司に非常に感謝されます。
(4) 孤立しない。同僚や先輩と良い関係構築
エクセルのテンプレートやパワーポイントの資料などを課内に共有したり、先輩に色々と質問したりして、距離を縮めようと努力していました。
休憩時間に先輩の愚痴が聞けたら成功したも同然です(笑)
意外に思うかもしれませんが、外資系って実は”ウェットな文化”が多いようです。
毎晩のように飲み会や夜食に出かけていました。
職場でお酒飲んだり。同僚と東京湾納涼船に出かけたり。
そんなこんなで同期や先輩社員と良好な関係が築きはじめ、多くの先輩や他部署の上司達とも仕事の相談も出来るようになってきます。
結局のところ、仕事のパフォーマンスが人間関係と比例するのはどこの会社も同じなのかもしれません。
親しくなってくると、「社内の立ち振る舞い方」、「社員の◯◯さんはどのような人か」、「どんな専門性を持っておられるか」、というような情報が得られてきます。こういった情報は後々かなり役立つことになります。
というような感じで、かなりアナログ的に泥臭くポジション確立に向けて努力していました。
「同僚との関係構築」が最も大きな効果
(1) 〜 (4)の方法は、どれも全て良い結果につながったように思います。
そのなかでも、同僚との関係構築は非常に良い効果が出て、周囲にも徐々に認められていった気がします。
上司もみていたようで、
問題解決にあたる時の、「人選」と「巻き込み力」がとても秀逸だね。
という評価を貰いました。
結局のところ、日系・外資系関係なく、仕事のパフォーマンスは「人のつながり」に依存する部分が大きいと思います。
先輩と世間話などを通じて、「これは◯◯さんに相談すると良いんだな」、ということがわかってきます。
そして、賛否両論がありますが、知識や経験を必要とする事柄は、同期や先輩問わず即質問。(独力では5割も考えていない時点で即アクション。スタックさせない!)
新人なので、色々と皆さん教えてくれるものです。
4ヶ月目の進度別トレーニングでトップグループへ・・・
入社4ヶ月目に2回目の入社トレーニングがスタート。
これは新入社員の習熟度に応じて順次開始されます。
このトレーニングで、自分がどういう評価を受けているかが判明します。
私はここで、トップグループに含まれることがわかり、私よりも半年前に入社した4月入社組のグループに交じることになりました。
ようやくこのあたりで、少しずつ心の余裕が出てきたような気がします。
会社のイベントでも、やっと楽しめるようになった、と言う感じです。
が、しかし・・・。
この2回目のトレーニング明けに待っていたのは、またもや地獄。
トレーニングによって担当領域が増え、明らかに業務量も質も増えました ・・・
製造業の顧客を担当していますが、技術的な質問も手厳しくなり・・・。
調査にもかなりの時間を費やし、毎日終電の日々。
業務も複雑であるため、「仲の良い先輩に聞きまくる作戦」も、通用しなくなりました。
ただ、ここで救いの言葉をかけてくれるのも先輩。
頑張っていれば、ちゃんと見てくれるものです。
みんなこの段階では苦労するよ。わからないことは聞いてね。
お前、最近頑張ってんじゃん。苦労することも多いけど、絶対意味あるから頑張って。いい仕事していると思うぜ。
こういう温かい言葉に励まされながら、なんとか業務を回す毎日を過ごしました。
そして6ヶ月目に突入。いよいよ入社6ヶ月面談と昇進試験に挑戦することになります。
試用期間が終了。1名が雇い止めに。
軌道に乗れば、地獄から天国に
その後、新しい部署に配属され、新しい上司に恵まれ、そこで業績トップになりました。
そして、6ヶ月後に再び昇進。
日本支社最速昇進、という、嬉しい称号をいただくことになりました。
ここまでで入社1年。入社当時は本当に地獄だったなぁ、とよく振り返っていましたね。
外資系企業での勤務は地獄か
外資系が”地獄”と感じる7つの理由と、外資系が不向きな人の7つの特徴
私の外資系勤務経験から、外資系が”地獄”と言われる理由は7つあると思います。
同時に、早期退職する人を多数見てきた経験から、外資系に不向きな人の特徴も併せて紹介します。
なお、会社によって社風も文化も異なります。
すべての会社にあてはまることものではありません。
地獄1:ジョブ型雇用による成果主義
外資系では、日系企業でよくある「総合職」採用では無く、ジョブ型雇用が主流です。
ジョブ型雇用というのは、仕事の範囲や達成期待値が明確に定義された雇用方法です。
つまり、会社が期待する成果は、ポジションごとで明確に定義されています。
成果が曖昧な「総合職」とは異なり、「ジョブ型」は明確化されたノルマが存在します。
業務に必要となるスキルが十分あれば、全く問題ありません。
逆に入社後の研修では埋められないようなスキル不足がなければ地獄でしょう。
仕事のパフォーマンスが低ければ、給料が下がる、あるいは、最悪の場合はリストラの対象になってしまうことがあります。
- 成果主義が不向きな人の特徴
- ・仕事目標への強い執着がない
・要求されるスキルが極端に不足
・業務を自身で抱えがちでスタックさせがち
・同僚や他部署と密な連携業務ができない
地獄2:英語のコミュニケーション
外資系なので、会社の中心業務は日本国外にある本社であることが多いでしょう。
つまり、ビジネス判断や商品ナレッジの入手など、英語でのコミュニケーション力が求められます。
海外部門との交渉ごとが要求される場合、それなりの英語力が求められます。
特にビッグプロジェクトの場合、海外拠点と密なコミュニケーションが必須となるため、非常に高度な英語力が要求されます。
一方、英語を使う機会が少ない職場・職種であれば、英語力はあまり関係ないかもしれません。
また、日本市場に広く浸透した外資系企業では、日本支社での意思決定権が与えられていることもあり、業務で英語を使う機会が殆どないケースもあります。
- 英語業務が不向きな人の特徴
- ・継続した英語学習ができない
・英語業務に消極的態度をとる
・外国社員との会話を極端に怯える
・外国文化や価値観への理解や尊重できない
地獄3:トップダウンの意思決定
物事の意思決定の多くが海外本社に集約されていることが多々あります。また、それぞれのポジションと職務範囲も本社が定義していることが多いです。本社の戦略変更により、一夜にして職務範囲やKPIが大きく変わることもあります。
- トップダウン文化に不向きな人の特徴
- ・変化への適応が苦手な人
・トップダウンに強い理不尽さを感じる
地獄4:アップ・オア・アウト
これは外資系コンサルによく見られる傾向ですが、「昇進するか、さもなくば退職するか」という文化を持つ外資系企業が見受けられます。
私が経験した会社では、そこまで強いアップ・オア・アウトは存在しませんが、確かに少なからずこの文化はあります。アップ・オア・アウトがもたらすところは、激しい社内競争です。
個人的には、競争を促すこの文化は存在しても良いと思っていますが、長期間かつ安定的に働きたい方やまったり働きたい方は、この文化に馴染めないかもしれません。
- アップ・オア・アウトに不向きな人の特徴
- ・成長意欲が乏しい人
・まったり仕事がしたい人
・長期就労を前提に安定志向な人
・競争を避ける人
地獄5:整理解雇(リストラ)がある
整理解雇(リストラ)の理由は、2つあります。1つ目は、成績不振。2つ目は、部署削減です。
前者は成果をしっかり出すことですが、意外と上司の「好き嫌い」も左右します(笑)
また、社内の精神的支柱的存在である場合も、士気低減を避けるためにリストラ回避になることも…。
部署削減の場合は、こればかりはもはや日本支社では抗えないことも多いです。
- リストラがある会社に不向きな人の特徴
- ・上司や同僚と良好な関係が築けない人
・目標達成に強い執着ができない人
・会社に依存し、しがみつきたい人
・安定志向が強い人 - なお、日本では一方的な会社都合解雇はできません。リストラ対象になった場合でもしっかり交渉するように心がけること。結果として、高額の退職金を受け取れたり、転職斡旋、あるいリストラ取り下げとなる方も結構います。対応がひどい場合、労働監督署に訴えるといいでしょう。
地獄6:日本支社の規模が小さくリソース不足
「外資系あるある」の一つですが、日本のプレゼンスが相対的に落ちていることもあり、案件を進める上で必要なリソースが日本ブランチに投じない外資系企業が増えています。
①「人」の不足 →技術者がいない、営業がいない、財務や法務担当がいない・・・
②「お金」の不足 →出張費が出ない、物品購入予算がない・・・
特にB2Bに多い印象ですが、限りある原資をアメリカ・中国へ集中投入する外資系企業が増えています。
このような会社では、一人でカバーしないといけない業務が多いので、工数逼迫になりがちです。
- リソースが乏しい環境に不向きな人の特徴
- ・英会話が苦手意識が強い
・外国部署の巻き込みが苦手な人
・狭い領域の業務のみに携わりたい人
・柔軟な判断や発想ができない人
・「少ない原資で高い効果(高ROI)」の追求が苦手な人
地獄7:本社方針と顧客要求との板挟み
これも「外資系あるある」ですが、本社の営業方針が、日本市場の顧客に馴染まないことがあります。
本社トップダウンの意思決定は、日本の商習慣を十分に汲み取っていないことも多いです。
そのため、本社方針と顧客の反発に板挟みになることも頻繁に起こります。
本社や顧客とそれぞれ交渉しますが、場合によっては体力・気力ともにタフな交渉となることがあります。
- 板挟みに陥りやすい人の特徴
- ・本社と英語で交渉ができない人
・自分の考えや信念がない人
・建設的に緊張関係を持ちながら顧客交渉ができない人
英語はどの程度必要か?
英語の重要度は、会社と職種によって全く異なります。逆をいえば、全ての外資系企業が、入社時点で高いレベルの英語力を求めているわけではない、ということです。
私は、英会話が必要となる業務は同僚や上司にお願いしていました。
はじめに、日本支社の役割は日本市場での浸透がミッションであるため、本来の重要度は「日本語」>「英語」です。同様に、「知見・技術」>「英語」でもあります。
英語が重要ではない、といっては嘘ですが、英語だけで外資系に転職できて成功するわけではない、ということをご理解いただければと思います。
以下の記事も参考にしていただけるかと思いますので、あわせてご参考にしてみてください。
参考記事:英語ができない人間の外資系サバイブ術 ~それでも歴代最速昇進しました~
クビになる割合やリストラ頻度
一言でいうと、これも会社によります。一概にいえないため、志望先企業の情報収集が必須です。
なお、私がいる会社はかなりシビアです。
昨年実績では、全社員のなんと50%の人員削減が行われました。つまり、部署削減と、成績順に人員削減、の両方が実施されました。
読者が企業選びを誤らないために少々現実的なお話ですが、日本マーケットの多くは既に飽和し、成熟期にあるということを、まず理解するべきです。
つまり、限りある原資を米国や中国などの成長市場に投資をする会社が増えています。特に、外資系は株主へのコミットメントが強烈です。つまり株価こそが、経営陣の資質を問われる最たる数字なのです。
もし初の外資系転職検討者のうち、長く安定的に働きたい人にアドバイスするならば、「持続的に日本市場で成長している会社」を中心に確認されるとよいでしょう。
外資系出身者は人材価値が高く評価
よくクビになったら、どうする?って聞かれますが…。
ぶっちゃけ、クビになっても苦労しません。
むしろ、新しい会社に転職する際に、昇給した人を何人か知っています。
成績が振るわない人でクビになっても、次の会社がGoogleやApple、マッキンゼーといったこともありました。
私の会社で「解雇」された人々の様子と詳しい再就職先については、以下の記事をお読み下さい。
本記事の想定読者 ・外資系の転職を検討している方 ・外資系の職場環境をお知りになりたい方 (adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({}); 最近、外資系企[…]
また、LinkedInに登録すると、ヘッドハンティングメールがたくさん来ます。
最近はとあるエグゼクティブサーチから何度もアプローチされています。
リストラに遭うことはよくあることなので、特にそれによってキャリアに傷がつく理由にはなりません。
望ましい人物像(向いている人)については、以下の記事でも紹介していますので、そちらをご確認ください。
参考記事:外資系転職/就職:向いている人はどんな人?待遇や英語力について解説
この記事では、 外資系企業がどのような人を求めているのか英語ができなくって大丈夫?本当にすぐにクビって切られるの? という疑問に対して、現役外資系コンサルマンが解説していきます。 [word_balloon id="3"[…]
外資系転職の成功は情報収集がカギ!
外資系企業への転職は、企業研究・情報収集が重要です。
外資系企業はホワイトな労働環境が多いと言われますが、劣悪な労働環境も多いです。
劣悪な労働環境の上、成果主義&リストラがある、って最悪じゃん!
そうならないためにも、情報収集は必ず行って下さい。
本記事では、以下の3つをお伝えします。
口コミサイトを活用する
転職クチコミサイトは、中途採用では当然やるべきことです。
出来る限り2〜3社の登録をおすすめします。1社だけだとコメントや評価点の信憑性が欠けるためです。
- 確認するべき転職クチコミサイト
- ・OpenWork
→ 国内最大のクチコミサイト。多くの人が活用。
・転職会議
→ OpenWorkにない口コミも多く、情報源として有用。
・キャリコネ
→ 転職面接の内容なども詳細に記述あり。
転職エージェントを活用する
選考や面接内容に特色があるのは、冒頭にお伝えしたとおりです。
また、外資系企業によっては、口コミの数も少ない場合があります。
そこで、貴重な情報源となりうるのが、転職エージェントです。
外資系の転職に強みがある転職エージェントサービスを利用しましょう。オススメは以下です。
- 登録するべき転職サービス
- ・ビズリーチ
→ ハイクラス求人や人材紹介サービスとのマッチングサイト。
・JAC Recruitment
→ ハイクラス転職エージェント。日系・外資問わず強い。
・アクシスコンサルティング
→ コンサルティング業界やIT業界に強い転職エージェント。
・アージスジャパン
→ ミドル〜ハイクラス転職エージェント。外資系・日系グローバル向け。
以上の中では、ビズリーチは求人・転職サイトという位置づけとなり、特にプレミアム会員は有償です。
しかしながら、ビズリーチは登録していないと出会えないような求人や転職エージェントがたくさんあります。
募集企業から直接スカウトが来ることも多く、貴重な出会いの機会が得られるので登録するべきでしょう。
入社確定まで情報収集を続けよう
外資系企業は、日系大手に比べて情報が得られにくい側面があります。
労働環境は比較的優れていると言われる外資系企業ですが、なかにはブラック体質な会社も数多くあります。
良い労働環境を求めて転職したのに、前職の方がマシじゃん!
特に情報が少ない会社は、より慎重に。
オススメは、入社前の社員面談です。
私は一社目の転職では、社員面談をお願いし、会社の雰囲気が良いことを確認して入社することにしました。
上司になる人と食事をし、先輩社員と長時間お話をして、入社を決断できたのです。
まとめ
結論。なんとかやっていけます。
最初だけ乗り越えられれば、あとは楽。
そして、人材価値を高めたいならば、挑戦あるのみです。
最初の半年は特に苦しいでしょう。
でも長い人生で、半年です。
それくらいは歯を食いしばってやって頑張れば、一気に世界が広がります。
そんな半年もあとから振り返ればいい思い出に。
悪くはありませんので、チャレンジしてみてください。